92年放送:鬼平傑作作品集

熊五郎の顔

熊五郎の顔 ’92年1月22日
【あらすじ】
羽黒の丁右衛門の一味の残党・山猫三次が捕まった。三次の兄貴分・洲走の熊五郎は、必ず助けにくると言って逃げのびる。
ところ変わって、かつて熊五郎に目明しの夫・政蔵を殺されたお延は、今では在所で茶店をやっている。そのお延が病気の男を助けた。男は信太郎といい、親切なお延と惚れあうようになる。

【見どころ】
この物語のポイントは、顔が瓜ふたつの信太郎と熊五郎が、同一人物か否か。
夫を殺した男を愛してしまったのではないかと苦悩するお延同様、見るほうも先の展開が気になる話になっている。

【ポイント】
ドラマの中に、平蔵はほとんど登場しない。それもそのはず、この物語の原作は短編集「にっぽん怪盗伝」に収録された同名小説。
洲走の熊五郎は、実在の大盗・雲霧仁左衛門の片腕的存在で、平蔵とは別の時代の人物。
内容的には原作にほぼ忠実で、無理のない構成になっている。

脚本=田坂啓
監督=高瀬昌弘
出演=平蔵、沢田、松本、山田、竹内、山崎、粂八、お延(音無美紀子)、信太郎/洲走の熊五郎(高橋長英)、和泉屋治右衛門(高城淳一)、由松(岡田一恭)