91年放送:鬼平傑作作品集

密告

密告 ’91年2月13日
【あらすじ】
ある夜、平蔵のところに密告状が届く。真偽を確かめるために平蔵たちが出張ると、密告は本物で、盗賊・伏屋の紋蔵一味を捕えた。
平蔵は、紋蔵の顔を見て、それが昔自分が妹のように可愛がっていたお百の子供だと知る。
とすれば、密告は、紋蔵の母・お百。
裏切り者への制裁があると見た平蔵は、紋蔵からお百の居場所を聞き出す。

【見どころ】
平蔵のことを一途に思い続けていたお百。ここでは23年前に平蔵からお百がもらったという簪が、小道具として生きている。
最後まで、この簪を肌身離さず持ち続けたお百。
紋蔵も、簪をつけて刑場に向かう。一つの簪に、女の思いのすべてが込められているのだ。

【ポイント】
ドラマでは、平蔵が4年前にお百と再会。五鉄で食事をするという場面があるが、原作では、この話の中で平蔵とお百は一度も顔を合わせない。

脚本=谷口喜羊司 監督=大洲斉 出演=平蔵、久栄、沢田、松永、山田、竹内、山崎、忠吾、酒井、おまさ、彦十、伊三次、三次郎、伏屋の紋蔵(沖田浩之)、お百(光本幸子)、久兵衛(村田正雄)、三右衛門(北村光生)