91年放送:鬼平傑作作品集

馴馬の三蔵

馴馬の三蔵 ’91年12月11日
【あらすじ】
小房の粂八には、密偵になる前にお紋という女がいた。そのお紋は鮫洲の市兵衛の女だった。
二人は、市兵衛から逃げ、粂八は友人の馴馬の三蔵の女房・おみののところにお紋をあずける。
その後、お紋とおみのが殺され、犯人はわかっていない。
そういう過去のつながりのある三蔵が、盗みの準備をしているところを、ある日見つけてしまう粂八。

【見どころ】
粂八の色事が登場するのは、今のところこれだけ。粂八は、幼いころに自分の手を引いてくれた”おんばあ”の手のぬくもりが、死んだお紋の、最後の夜に握った手のぬくもりと同じだったと、平蔵にしみじみ語っている。
若き日の粂八が描かれている作品。ファン必見の回。

【ポイント】
原作には前半の、粂八と鮫洲の市兵衛との出会いはない。また、お紋の本当の敵・瀬田の万右衛門を、粂八が自らお縄にかけるというのもドラマ独自の展開。

脚本=池田太郎
監督=高瀬昌弘
出演=平蔵、久栄、酒井、忠吾、村松、沢田、竹内、山崎、おとき、彦十、粂八、馴馬の三蔵(金内喜久夫)、お紋(伊藤美由紀)、瀬田の万右衛門(高野真二)