90年放送:鬼平傑作作品集

本門寺暮雪

本門寺暮雪 ’90年12月19日
【あらすじ】
忠吾を伴い、知り合いの旗本・細井彦右衛門宅へ病気見舞いに行く途中、平蔵は井関録之助と出会う。録之助は、過去に因縁のある浪人・凄い奴とその連れを見かけ、尾行中だった。
だが、彼らを見失った録之助は、細井宅で平蔵たちと落ち合い、凄い奴との関わりを語る。
凄い奴が録之助の命を狙っていると聞き、平蔵は録之助と共にそいつを倒そうとするのだが・・・。
【見どころ】
鬼平シリーズの中でも1,2を争う緊迫したラストの立ち回りに向け、物語が徐々に盛り上がっていく傑作。雪の舞う本門寺のシーンが美しい。最後の犬の使い方にも注目。
凄い奴と、死病に取りつかれながらも必死に生きようとする細井彦右衛門をさして、「ただ、ひたすら生きたいと願っている者がいる。一方じゃ、人を殺すことのみに執念を燃やしている奴がいる。これが人の世というものか」と平蔵が名ゼリフを吐く。
原作との相違はほとんどない作品。

脚本=小川英 監督=高瀬昌弘 出演=平蔵、久栄、忠吾、竹内、山崎、五郎蔵、井関録之助(夏八木勲)、名幡利兵衛(草薙幸二郎)、凄い奴(菅田俊)、白縫の伝八(多々良純)