90年放送:鬼平傑作作品集

托鉢無宿

托鉢無宿 ’90年11月7日
【あらすじ】
井関録之助は、偶然に盗賊・古河の富五郎配下の寝牛の鍋蔵と、鹿川の惣助の密談を聞いてしまう。鍋蔵たちは、殺し屋を雇って録之助殺害を計画。
そして差し向けられた殺し屋は、録之助が昔から弟のように可愛がっていた菅野伊介だった・・・。

【見どころ】
平蔵の剣友・井関録之助の登場編。夏八木勲が、表裏のない気の良い録之助の人柄を見事に表現している。
平蔵に、火盗改めの仕事は命がけだと言われ、「気に入ったよ鉄つぁん、その命がけというやつ。俺は命がけを探しながら20年たっちまった」と録之助が言い返す場面がいい。

【ポイント】
原作題名「乞食坊主」。ドラマ独特の脚色は、録之助と菅野伊介が旧交を温める場面。
このシーンがあることによって、伊介を救えなかったと知った時の、録之助の心の痛みが伝わってくる。

脚本=小川英 監督=大洲斉 出演=平蔵、久栄、粂八、沢田、山田、竹内、山崎、酒井、井関録之助(夏八木勲)、菅野伊介(深水三章)、羽沢の嘉平衛(陸五朗)、古河の富五郎(五味龍太郎)、寝牛の鍋蔵(江藤漢)、鹿川の惣助(うえだ峻)