89年放送:鬼平傑作作品集

狐火

狐火(きつねび)  ’89年9月27日

【あらすじ】
市ヶ谷の山田屋に賊が入り、17人を惨殺。残された目印の札から、”狐火”一味の仕業とわかります。狐火の2代目・勇五郎とおまさは10年前深い仲でした。
そのためおまさの心は乱れますが、偶然にも勇五郎と再会。
山田屋の一件は、勇五郎の腹違いの弟・文吉がしたことだと知ります。
勇五郎は、自分の手で弟の始末をつけると言い出しますが・・・。

【見どころ】
おまさが、眠っていたかつての恋心を取り戻し、密偵という立場との間で揺れる作品。
平蔵が、先代の狐火の女と深い仲だったことも明かされます。この両者の過去を知りつくしている彦十の気配りが、随所で胸に響く好編です。

【ポイント】
原作では、おまさと勇五郎との男と女の関係が、もっとも明確に描かれています。
最後、おまさは勇五郎と夫婦になり、京都へと旅立ちますが、ドラマではひと月、原作では1年足らずで勇五郎が病死することになっています。

脚本=星川清司  監督=小野田嘉幹
出演=平蔵、久栄、忠吾、三次郎、沢田、山田、竹内、山崎、彦十、おまさ、
狐火勇五郎(速水亮)、瀬戸川の源七(垂水悟郎)、文吉(伊藤高)、お久(池田純子)